RC造の耐震補強
【鉄筋コンクリート、ラーメン構造の耐震補強】
耐震補強とは不足している耐震要素を補完するということ。
大成建設は「やさしい」をキーコンセプトに、費用対効果の高い耐震補強をご提供します。
最適な補強法
建物の外部や内部の壁、柱の耐力や剛性、ねばり強さを向上させ、建物の耐震性能を高める方法を耐震補強と呼びます。これら補強法の中から、コスト・工期・整合性・施工性等を総合的に判断し、最適な補強法を選定します
鉄筋コンクリート(RC、SRC)造系の耐震補強
耐力を上げるには、耐震壁や鉄骨ブレース、クロスウォール等の耐震壁を増設する方法などがあります。また、変形性能を向上させるには、柱を炭素繊維、鉄板などで補強する方法があり、これらは特に1970年以前の変形性能が乏しい独立柱に有効です。
なお、補強計画は、建物の構造特性や設置可能な場所の制約などにより、これらを組合せて行います。
壁補強の個別技術
壁関係の補強は、 ・既存の壁の厚さを増す(増し打補強) ・壁要素の不足しているところに追加する の二通りが考えられます。 一般的には、不足分の追加として「鉄骨ブレース」等が使われるケースが多いのですが、従来壁の無かった部分に増設となるため、使い勝手や空調範囲、消防計画の区割りなど様々な平面計画での検討も必要になります。 このため建物外周部での設置を検討するケースも多くなっていますが、その場合は、意匠性の問題や空間の圧迫感などから、デザイン性を要求されるケースが多くなっています。
工場製作されたプレキャスト部材を現地で組み立てるので、短工期で高品質な耐震補強工事が可能です。鉄筋コンクリート壁に匹敵する剛性を有し、しかもデザイン性に優れており空間の開放性を保つ事ができます。
縦横グリッドを基調としたデザインとバリエーションで建物の表情をさらに豊かに。 もちろん建物を使いながらの施工に対応した鋼板パネルによる耐震補強です。
既存骨組内に新しい耐震壁を設け、主として建物の水平耐力を増大させる補強工法です。多くの事例と実験データがあり、信頼性の高い補強工法です。
鉄骨ブレースの周辺に鉄骨枠を配した上で既存の梁、柱と一体化する補強工法です。最も良く使われている補強方法と言えます。
ブレース補強における鉄骨ブレースの代わりに鋼板パネルを用いた補強工法です。
鉄骨ブレースやRC壁、スチールパネルによる補強の際に、通常使用される「あと施工アンカー」を使用しない、低振動、低騒音の補強工法です。
柱補強の個別技術
柱の補強は、基本的に柱が爆裂しないようにギブスを巻く様な感覚の補強となり、主にピロティなどの独立柱で行われます。
炭素繊維シートによる補強は、あまり柱が太くならないため今日ではよく使われる手法ですが、炭素繊維は熱に弱いため耐火処理が必要となります。
炭素繊維シートを柱の周囲に巻き付ける補強方法で、柱の靱性能力を増加させる目的で用います。使用材料が軽量な事と、柱断面寸法の増加が少なく、火気を使用しない点が特徴です。
柱周囲に鋼板を巻き隙間にグラウトモルタル充填させる補強方法です。
柱の周囲を100~150程度の厚さの鉄筋コンクリートで巻き立てて補強する方法です。
*鉄骨トラス造の補強についてはこちらをご参照ください
一般的な工場施設はほとんどが長方形をしており、中に広い空間を確保する必要があり、耐震補強もこうした特性を考慮して計画します。
そこで生産されるモノや規模により異なるワークフローやプロセスを持つ生産施設。
地震対策についても、一般のオフィス等とは異なる「トータルエンジニアリング」の視点での計画が必要となります。