土壌浄化技術(油汚染)

油汚染
油汚染ガイドラインの発行により、「油汚染問題」に対して社会的関心が高まりをみせています。「油汚染対策ガイドライン」は、法律のような規制的制約はなく、鉱油類を含む土壌を対象とし、生活環境保全上の支障の観点から人の感覚(油臭・油膜、補完手段としてTPH濃度)により調査・対策を行うとしています。
工場や、ガソリンスタンドの地下埋設貯蔵タンクからの漏洩が原因で土壌汚染、地下水汚染を引き起こしています。

DN11株
世界初!嫌気性のDN11株を汚染地下水に導入してベンゼンの分解を促進する浄化技術です。
これまで、ベンゼンによる汚染地下水のバイオレメディエーションは好気性のベンゼン分解菌を利用するため、地下水への酸素供給にコストがかかりました。大成建設は、ベンゼンによる汚染地下水に対し、DN11株が嫌気性環境で浄化効果を発揮することを世界で初めて実証いたしました。

DN11株を汚染地下水に導入する事により、酸素を供給することなくベンゼンの分解を促進する浄化技術です。
対象 | ベンゼンによる汚染地下水 |
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工法 | 嫌気性のベンゼン分解菌により地中のベンゼンを分解 |
特徴 | 低コスト・省エネルギーの原位置浄化技術 地盤環境を変えないため、環境負荷が小さい 「バイオレメディエーション利用指針(経済産業省、環境省)」への適合・安全性の確認済み |
DN11株によるベンゼン汚染地下水の浄化イメージ図

低温加熱分離法
燃焼ではなく、土壌を低温加熱し、油分を気化分離・固着化させて浄化する技術です。
気化油分を含んだ排ガスは、脱臭処理し無害化します。
燃焼ではなく、土壌を低温加熱し、油分を気化分離・固着化させて浄化する技術です。気化油分を含んだ排ガスは、脱臭処理し無害化します。
対象 | 油含有土壌 |
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工法 | 燃焼ではなく、土壌を低温加熱し、油分を気化分離・固着化させて浄化する工法 |
特徴 | 大量の汚染土壌を場内で処理し、埋め戻すことが可能 多量の汚染土壌を短期間で処理 季節を問わず通年で処理可能 様々な油種・土壌に適用可能 |


浄化処理前後の油分濃度の例

バイオパイル
酸素と栄養塩を供給することにより、土壌中に生息する微生物を活性化し油分を分解する浄化技術です。
土着微生物を用いるため二次汚染が無い事が特徴です。
酸素と栄養塩を供給することにより、土壌中に生息する微生物を活性化し油分を分解する浄化技術です。土着微生物を用いるため二次汚染が起こりません。国内最多の実績があります。
対象 | 油含有土壌 |
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工法 | 適切な微生物の活性環境を整えて油分を分解、無害化する工法 |
特徴 | 処理コストの低減・環境負荷の低減 土着微生物を用いるため二次汚染が無い 軽質油で90%程度、重質油で50%程度の浄化率 油臭・油膜を分解除去 低温期も促進剤と保温材で適用可能(Win Bio工法) 高濃度油含有土壌も前処理により効率化(Pre Bio工法) |



バイオベンティング
土壌中の揮発性油分を回収すると同時に、通気による土着微生物の活性化で油分を分解する浄化技術です。
掘削不可能な土壌に適しており、操業中の工場や住宅地でも適用可能です。
土壌中の揮発性油分を回収すると同時に、通気による土着微生物の活性化で油分を分解する浄化技術です。掘削不可能な土壌に適しており、操業中の工場や住宅地でも適用可能です。
対象 | 油含有土壌 |
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工法 | 微生物の活性環境を高めて原位置浄化する工法(地下水以浅) |
特徴 | 原位置浄化が可能(操業中の敷地内や掘削不可能なサイトに適用可能) 地下水面より以浅の汚染を浄化 臭気の発生を抑制し、操業中の工場や住宅地でも適用可能 揮発性物質・臭気の拡散防止に効果大 |

注水バイオスパージング
汚染土壌に井戸を掘削し空気と微生物活性剤を含んだ水を同時に地盤内に供給する浄化技術です。
これによって活性剤が地盤内に均一に供給され、微生物の活性化を長期間安定的に維持する事が可能です。
汚染土壌に井戸を掘削し、空気と微生物活性剤を含んだ水を同時に地盤内に供給する浄化技術です。これによって活性剤が地盤内に均一に供給され、微生物の活性化を長期間安定的に維持する事が可能です。
- ※東邦ガス株式会社との共同特許取得済
対象 | 油含有土壌、揮発性有機化合物 |
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工法 | 微生物の活性環境を高めて原位置浄化する工法(地下水以深) |
特徴 | 地下水面より深い汚染を浄化 揚水処理では困難な透水性の低い地盤の浄化を促進 地下水中に空気と一緒に栄養水を供給し、より短期間に均一に浄化 揚水循環工法と比較し、揚水・注水量が低減でき、コストダウンが可能 |
