株式会社三陽商会 本社ビル

築40年の本社ビルを使い続けるため、
安全性・機能性・デザイン性を
バリューアップしたい。

株式会社三陽商会 本社ビル

お困りごと

築40年を迎える本社ビルを今後も活用していくため、BCP(事業継続計画)の一環として耐震診断・補強を行い、建物の安全性を確保したい。
さらに、建物全体でリニューアルを行い、オフィスビルとしての機能やデザインに付加価値を与えたい。

成功事例

総合ファッションアパレル企業の株式会社三陽商会様は、SANYO(サンヨー)やEPOCA(エポカ)、Paul・Stuart(ポール・スチュアート)など35以上のファッションブランドを展開し、ファッション本来が備えている豊かさや美しさを通して、社会の発展に貢献されています。

株式会社三陽商会 本社ビル
夕景
夕景

築後40年を経る本社ビルを今後も安全に使い続けるためには、時代に合せて耐震性能を向上させる必要がありました。

1942年に千代田区の神田に創業

株式会社三陽商会
人事総務本部 総務部長 髙﨑 三千夫 様

当社は1942年に千代田区の神田に創業しました。レインコートを主力とする会社から総合アパレルメーカーへと成長していく過程において、1969年に新宿区の四ツ谷駅近くの本塩町に自社ビルを建設し、以来、長年にわたり本社ビルとして使用してまいりました。

本社ビルが築40年を迎えるに際し、今後の運用をどうしていくべきか社内で検討を進めました。BCPの観点からも、まずは本社ビルを空けることに決め、2008年に汐留の賃貸オフィスに本社機能を移しました。

株式会社三陽商会 人事総務本部 総務部長 髙﨑 三千夫 様

大成建設とは、汐留への移転前から本社ビルの今後の活用について意見交換をさせていただいており、「本社ビルを建替えるのか、リニューアルして使い続けるのか、あるいは取り壊して売却し、本社機能を別の場所へ移すのか」など、いくつも選択肢を挙げて検討しました。対話を重ねるうちに、「適切なリニューアルを行えば、建物の安全性の確保はもちろん、機能性やデザイン性などを刷新し旧くなったビルに付加価値をもたらすことができる」と確信することができ、本社ビルをリニューアルすることにしました。

大成建設は、私たちの要求を真摯に受け止め、高度な技術と徹底した“ものづくり精神”で、本社ビルを見事に生まれ変わらせてくださいました。

株式会社三陽商会 本社ビル

ソリューション

リニューアルで解決!建物の安全性・機能性・デザイン性をバリューアップ!

今回のプロジェクトでは、建物の「安全性の確保」を最優先課題とし、さらに、「アパレル企業のオフィスビルとして求められる機能性やデザイン性」についてお客様とともに検討を重ね、取り組むべき内容を決めていきました。

その上で、「費用対効果の優れた方法で“地震に強く、居心地の良いオフィス空間”を構築するには、建物のどこを・どれだけ・どのように改修すべきか」という視点で営業、設計、施工部門が一体となって取り組み、建物の安全性・機能性・デザイン性の総合的なバリューアップを図りました。

オリジナル耐震補強技術でつくる“魅せるエントランス”

本社ビルの耐震補強を計画するにあたり、設計部門が建物の構造耐震指標を満たすために必要な補強量を計算した上で、多様な耐震補強構法の中から「どの構法を選択し、建物のどの部分に適用すべきか」について検討しました。

多くのお客様やお取引先様、通行人の目にふれる、1階エントランスに続く受付ロビーの外壁に、大成建設オリジナルの耐震補強技術「T-Grid」を採用しました。
「T-Grid」は、鋼鉄製の枠に鋼板パネルを市松模様に配置する透過性・デザイン性の高い“魅せる耐震補強技術”です。

株式会社三陽商会 本社ビル外観1
株式会社三陽商会 本社ビル外観2
受付ロビー
受付ロビー

一方、2階・3階の執務室にはハの字型の耐震補強材(鉄骨ブレース)を採用しました。
補強を施す箇所の特性を考慮し、耐震補強要素をデザインと融合させる箇所と、補強要素のみを付加する箇所を区別し、建物の適材適所に耐震補強を選択してプランニングに落とし込み、建物全体で耐震性能アップを図りました。

耐震補強構法

設計本部 リニューアル室 東宮 英明

一般的な耐震補強構法では、既存躯体の柱や梁で構成される枠組みの内側にV字型などの補強材を組み込むため、見た目への影響が生じます。オフィスビルのエントランス周りは会社の「顔」であり、来訪者をお迎えする場です。多くの人目につくことを意識して、受付ロビーの外壁には耐震性能にデザイン性を付加する「T-Grid」の採用を提案しました。

髙﨑様には「耐震補強を施したと思わせない優れたデザインがとても良い。洋服を創る会社のイメージにふさわしい、魅せるエントランスとなり、来訪されるお客様やお取引先様にも大変好評です」と喜んでいただいております。

株式会社三陽商会 本社ビルロビー

「ワークスタイル」

部門ごとの「ワークスタイル」を考慮した空間づくり

企画・生産・販売などを担当する事務部門や、デザイナーやパタンナーなどを中心とする技術部門など、部門ごとに異なる社員のワークスタイルを鑑み、それぞれに合わせた空間づくりを目指しました。
例えば、日常的に「裁断する、縫製する」など様々な作業を行う技術部門では、事務部門に比べて人やモノの移動が頻繁であり、立ち仕事が中心となります。そこで、社員が長時間立ち仕事をしていても、圧迫感を感じることなく仕事に集中できるよう、より広い空間を確保するため、技術部門の執務室を天井レスへと改修し天井高を拡張しました。

「ものづくり精神」

設計本部 リニューアル室 東宮 英明

プロジェクトを通して三陽商会様のプロフェッショナルな「ものづくり精神」を実感し、深い共感を覚えました。同じものづくりに従事する者として、「ファッションを生みだす空間づくり」に求められることを追求し、様々なアイディアを検討する中で「執務室の天井レス化」を提案しました。

既存建物の改修は階高の変更が難しく、床のOA化で天井高が低くなります。少しでも空間の広がりと改修後の変化を感じていただくため、いっそ天井をとってしまおうと思い立ちました。

株式会社三陽商会
人事総務本部 総務部長 髙﨑 三千夫 様

アパレルメーカーにおいて、ビジネスの根幹を支える重要な役割を担うデザイナーやパタンナーが、自らの“創り出す力”を最大限に発揮できるよう、働きやすい環境を整えることも私たちの役目です。
大成建設は、私たちの「ものづくり」にかけるこだわりや想いを十分に理解し共有したうえで、営業、設計、施工など各部門が連携をとり、最適な提案を行ってくださいました。高い技術力と見事な連携体制で安全に工事を遂行し、私たちが期待する以上のリニューアルを実現してくださいました。

被服

工事概要

発注者 株式会社三陽商会
所在地 〒160-0003 東京都新宿区本塩町14
竣工 リニューアル:2012年9月
URL
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関連情報

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