株式会社ギャバン 関東事業所
国内最新の生産・物流拠点を建設する。
お客様に香辛料を「見て」「触れて」
いただける拠点でもありたい。
お困りごと
国内生産体制を再構築し、品質管理の徹底による安全性確保・生産性向上を実現し「原料の調達から生産、販売まで一貫体制でつなぐ」新たな拠点を建設する。また来られたお客様に香辛料を「見て」「触れて」いただける施設にしたい。
成功事例
「生産と流通の2つの機能を併せ持つ国内の中核拠点を構築する」というお客様の要望に応えるために、東武鉄道足利駅や東北自動車道に近い栃木県足利市内の工場跡地をご紹介することから計画がスタートしました。
香辛料は厚生労働省総合衛生管理製造過程の対象品目ではありませんが、製造施設としてはHACCP準拠対応レベルということを念頭に計画しました。
製造エリアは明確にゾーニングされると共に、従業員の方にわかりやすい動線計画を実施し、防虫防鼠対策にも心がけながら清掃のしやすい環境を実現しました。「足利の名所となる施設にしたい」というご要望にお応えするために見学にいらっしゃったお客様が何度も足を運びたくなる施設を目指し、香辛料を「見て」「触れて」いただき、香辛料文化を学ぶことができる施設を実現しました。
ソリューション
デザインコンセプト
- ギャバン製品に使用されているパッケージカラーを外観や施設内に使用し、ブランドイメージの統一感を実現
- 敷地内に高低差があり小高い丘部分からの眺望にも配慮し、上から見た際の工場全体の意匠も意識して設計
製造関連
- HACCP準拠対応を念頭に防虫防鼠対策を徹底し、製造エリアの明確なゾーニングや従業員の方にわかりやすい動線計画を実施し、清浄な製造空間を実現
- 香辛料という粉体を扱うため、洗浄可能な空調機「TAS Clean」エアハンを12機導入し、製造エリアの清潔な空間づくりに大きく貢献
- 近隣環境に配慮し「音」「振動」「匂い」対策を徹底し、配置、平面計画に反映
お客様対応
- エントランスは、劇場のロビーを思わせる次なる空間への期待感が高まる落ち着きのある空間を演出
- 五感で楽しめるお客様対応施設
80種類もの商品化されている香辛料の原料に触って香りを楽しんだり、食べることもできる。また原料となるハーブが育つプランターを観察できる。料理の味を変える香辛料に興味を持ってもらえるように、さまざまなしかけを設け、香辛料文化を通した食育を推進している - 展示ケースを低い位置に設置することで、小学生やお子様の見学者に配慮し、床材等のカラーコーディネートにより見学に集中しやすく、ルートがわかりやすい計画としている
- 「栃木県ひとにやさしいまちづくり条例」に適合し、ELV、スロープ等を設置し、見学にいらっしゃったお客様にやさしさと安心を与える施設となっている
- 全ての製造室が、見学用通路より見学できるので、“見る”“見られている”という見学者（消費者）と製造者（従業員）の関係に安心感と責任感を生みだせる工場としている
環境対応
- NEDO（新エネルギー・産業技術総合開発機構）より助成金を受け「太陽光パネル」を設置（地上4台、屋上1台 計50kw）
大成建設担当者より
工事概要
| 発注者 | 株式会社ギャバン |
|---|---|
| 所在地 | 栃木県足利市大月1番地 |
| 竣工 | 2006年9月 |
| 延面積 | 13,887㎡ |
| URL |
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大成建設 設計本部 建築グループ 橋爪 宏直
竣工式で（株）ギャバンの社員の方に「キレイでスタイリッシュな工場になりましたね」と言われたのは嬉しかったですね。キレイだと思っていただければ、清掃が習慣化されているギャバンの社員の方々に永きにわたって施設を大切に愛着を持って使っていただけると考えています。
設計段階より「GET連絡会」（G-gaban_kanto〔発注者〕、E-味の素エンジアリング〔製造機械担当〕、T-TAISEI〔設計・監理・施工担当〕の3社で構成され、“何か”を得る会議）と呼ばれる打合せを週1回、お客様とのコミュニケーションを密に行い、どんなことでも3者が納得して決定していくスタイルを貫き通しました。
お客様の要望に応えるために、施設そのものだけではなく、サインやカラー計画、家具に至るまでトータルに提案を行いました。お客様に工場稼動後もご満足いただけるように、引き続きアフターケア－を行っていきたいと考えています。
多くの方々にこの施設をご訪問いただき、ぜひともプロフェッショナルの味であるgaban_kanto製品をより深く知って頂き、豊かな食生活を送るきっかけとなっていただければと思います。