カラメルから世界の食を変える!

将来を見据えて敷地内の倉庫・製造棟を再編し、生産体制を強化したい。
お客様のご紹介
森田フードシステム株式会社様は、大正5年の創業以来、長年培った製造技術を基に焙焼したカラメル作りを中心とした事業を展開されてきました。
カラメル色素やカラメルシロップ、糖加工製品等、お客様のご要望に応じた原料の選定から加工方法、物性調整などにご対応されています。


新工場建設のコンセプト
- 既存敷地内で将来形を見据えた新倉庫棟・新工場棟の計画をしたい
- 衛生環境レベルを向上したい
- 多品種少量の製造に対応しながら省力化を進めたい
上記コンセプトを実現するため,大成建設では建築工事のみならず,生産設備を含めたトータルエンジニアリングで対応させていただきました。
既存敷地内で将来形を見据えた新倉庫棟・新工場棟の計画をしたい
将来のありたい姿(敷地利用計画の青写真)を作成した上で敷地内のローリング計画を作成し、1期工事で新倉庫棟を、2期工事で新工場棟を建設しました。
ローリングプラン
既存敷地内の空きスペースに製品倉庫を新築し、既存倉庫を解体・撤去することで、既存の工場棟に隣接した新工場棟用地を確保しました。
更に将来新工場棟を増築することを視野に入れ、今回の新築範囲を決定しました。

1期工事
(1)製品倉庫を新築(2013年7月竣工)
(2)第2倉庫と第3倉庫を解体・撤去
2期工事
(3)第2倉庫・第3倉庫跡地に新工場棟を新築(2014年8月竣工)
衛生環境レベルを向上したい
製造エリアを3段階のクリーンレベルに明確に分け、原料入荷から製品出荷までをワンウェイのシンプルな動線計画としました。
ダンボールや紙袋を持ち込むエリアを限定し、適所にパスルームやサニタリーエリアを設けることで異物混入対策を強化しました。
また、製造ラインや洗浄室等をアレルゲンに対応可能な配置とし、多様なニーズに応えられる製造エリアを構築しました。

多品種少量の製造に対応しながら省力化を進めたい(手作業と自動化の融合)
多品種少量や品質へのこだわりを実現するための手作業は残しつつ、原料の投入等これまで人手がかかり重労働となっていた作業の自動化を進めました。


大成建設担当者より
工事概要
発注者 | 森田フードシステム株式会社 |
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所在地 | 三重県いなべ市員弁町平古字七之郭317-29 |
竣工 | 2014年8月 |
延面積 | 1,697.47m2 |
URL |
- ※本コンテンツに記載された情報(役職、数値、固有名詞等)は初掲載時のものであり、閲覧される時点では変更されている可能性があることをご了承ください。
大成建設 エンジニアリング本部 生産施設・国際プロジェクトグループ 川井 聡之 エンジニア
私はプロジェクトの実施設計から施工管理・試運転まで担当しました。
カラメルの製造には焙焼、調合、充填、冷却等様々な工程があり、特に焙焼工程では職人の方々の手作業での調整が必要でした。操作が必要な箇所は図面だけでなく現地を実際に確認いただき、バルブ・スイッチの位置等を決定しました。
また砂糖等の原料の投入に関しては作業負荷軽減のため、バランサーを用いた紙袋のハンドリング、天井クレーンを用いた搬送及び投入をご提案させていただきました。ハンドリング方法をお客様と検討し、何度も模擬試験を行った結果、満足いただける設備を導入できたと感じております。
生産設備を含めたトータルエンジニアリングで対応させて頂いた新工場では、カラメル製造の面白さ・奥深さと共に、製造ラインの早期立上げに貢献できた達成感を味わうことができ、家族に誇れる仕事が出来たと感じております。