日本及び世界の食品研究・開発・工業化を強化する
研究所の建設

大成建設社員インタビュー



まだ残暑が厳しい8月末日、味の素(株)食品グローバル開発センター建設に携わった大成建設社員が、今回のプロジェクトに関して、その思いを熱く語りました。
中野作業所長:
コンペの結果、受注に至りあらゆる制約条件の中で、さまざまなことを盛り込んだ提案を、いかに具現化していくか、知恵を出し合って進めていきました。
お客様との打合せは通常のプロジェクトの場合、月に1回程度行われますが、工期が1年という短期間でしたので、打合せ回数は50回にもなりました。お客様にもいろいろな面でお付合いいただきましたし、現場サイドは設計変更に最後まで応えました。
野原課長:
大成建設の設計施工だからこそ、短工期・変更へのフレキシブルな対応・各種提案など、より良い施設を追求できたのだと思います。
三橋シニア・アーキテクト:
味の素様と対話をする中でよりよいものを求めて、新しいアイデアが多く生まれました。最終的なデザインはコンペ提案時の基本コンセプトを守りながらもかなり変化しました。
設計中に若手研究者の方々を対象に今回の施設をテーマに講演する機会がありました。講演後、研究者の方々と対話する時間を持ったのですが、研究に対して熱意溢れる方が多いと感じました。もちろん設計担当として出来る限り良いものを提供したいという信念は当初からありましたが、直接コミュニケーションを図ったことで、研究者の「視点」を強く意識するようになりました。研究者のための創造環境を提供できたと思います。
中野作業所長:
研究施設ということで、建物自体がもつポテンシャルが高いのも事実でした。この現場は、仮囲いにメッシュシートを使用するなど「見せる現場」というコンセプトで進めていきました。
私は誇りをもてる仕事を“したい”“させたい”と常に考えていますから、現場で働く作業員も「見てもらう」ということでモチベーションを保ちやすい現場であったと思います。
研究施設のため、特殊な機能を持つ部屋が多数あり難易度が高い施工となりましたが、現場で設備的な勉強会を行うなど、図面に書かれていることを具現化できるように丁寧に仕事を進めていきました。工期が短い中での設計のこだわりを現場の担当者がよく具現化してくれたと思います。品質に関しては自信を持っています。
思い出深いのは、上棟式で使う「梁」にプロジェクトに携わったお客様、大成建設メンバー、職長それぞれが名前を記入したことです。天気がよく爽やかな青空の中、梁が上がっていく光景は感動的でした。
野原課長:
味の素様の設計施工のプロジェクトに携わるのは初めてという事もあり、営業としては、手ごたえを感じるプロジェクトでした。プロジェクトが進み出してからも、大成建設の良さを知ってもらいたいという気持ちを常に持っていました。それぞれの立場でよいものを提供しようという意識が強いため、施工部門と設計部門の熱い議論が多々ありましたが、自分としてはその熱くてエキサイトする打合せを和やかな雰囲気にすることに貢献できたと考えています。
中野作業所長:
研究施設は様々な機能を持つ施設であるので、皆が建物に参加し「形」として残し、達成感をもってやっていたのだと思います。
野原課長:
営業部門としては、設計・施工共に協力して高品質な施設をお客様に提供することができ、プロジェクト関係者に感謝すると同時に、いろいろな意味で今後に繋がっていくのだと思います。
中野作業所長:
建設業は技術の挑戦をし、最終的にカタチになるのが良いところです。今回のプロジェクトも苦労が沢山ありました。しかし苦労したことも結果がカタチになるので達成感があります。今となれば面白さが残ります。
三橋シニア・アーキテクト:
私としてはこの研究所から味の素様として新しい商品が生み出されてこそ、プロジェクトが完結したと考えています。成果を生み出す施設にしていかなければならないし、必ずよい商品が生まれてくると思います。
この施設はこれからの研究所に必要なソリューションを備えており、これからの研究所のステトラジー(潮流)になっていくと思います。研究所の方々には建物をどう使っているか継続的にお聞きしていき、施設の使い方という面から今後も良い研究開発のお手伝いをしたいと考えています。
工事概要
発注者 | 味の素株式会社 |
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所在地 | 神奈川県川崎市 |
竣工 | 2006年6月 |
延面積 | 16,727m2 |
規模 | S造5階塔屋1階 |
URL | https://www.ajinomoto.co.jp/ |
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