富士の麓、豊かな自然環境に溶け込んだ
環境共生工場

お困りごと
富士河口湖町の誘致もあり新たな生産拠点を富士の麓に決定した。この地の豊かな自然環境を大切にした環境共生工場を実現したい。
成功事例
インターフェックスジャパンで大成建設ブースにお立寄りいただいたのをきっかけに、新工場計画のお話を伺いました。
建設会社3社によるプレゼンテーションが行われ、人とモノの動線、傾斜地を使った設計のデザインを気に入っていただき大成建設に発注していただきました。
豊かな自然環境の残る霊峰富士の麓が生産拠点ということで、環境に配慮し、自然に溶け込むイメージを体現できるような工場を実現しました。

ソリューション
立地の活用
8%の緩やかな勾配の傾斜地をそのまま有効に活用できるように、総2階建てではなくて地形を崩さないようなレイアウトとしている。

お客様の求める生産施設としての機能を満たす天井高を確保しながら建物の高さを低く抑え、背後に広がる松林の広がりを遮ることのない、景観に配慮した計画としている。
2階に入出庫エリアと倉庫エリアを設け、2階から原料を投入し、1階で半製品を取り出すグラビティー(重力)搬送を活用している。

機能的な製造エリアの実現
化粧石鹸・透明石鹸・スキンケア商品の3つの製造エリアは、中央のコアを中心に配置されている。
3つの製造エリアから出てきた半製品は中央のコアのエレベータにあつまるようにモノの動線は計画され、人の動線はコアの階段より直接、製造エリアに行くことが出来る。




スキンケア商品を製造する調製室は、クラス10万のクリーンルームとし、化粧品GMPに適合した製造環境を構築。品質の高い製品を製造している。
快適空間の提供
事務所、食堂等の共用スペースは化粧コンクリート打放しの壁と無垢(むく)のフローリング、チークの家具で統一し、山荘のような暖かさを持ったインテリアとしている。


食堂の窓からは赤松林を眺めることができ、リフレッシュできる空間としている。また、こだわりの打放しの壁面に間接照明が優しく照らされ、工場とは思えない空間を実現している。


大成建設担当者より
工事概要
発注者 | 松山油脂株式会社 |
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所在地 | 山梨県南都留郡富士河口湖町船津6662-13 |
竣工 | 2006年3月 |
延面積 | 2,824.55㎡ |
URL |
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設計本部 田口 晃
松山油脂様の企業イメージとマッチできるデザインを目指しました。
社長様が大切に捉えているこの自然環境を上手く活かし、また工場の生産効率を重視するために、「傾斜地」という地形を積極的に利用しました。自然の地形を極力残しながら、人とモノの動線も非常に機能的に設計できたと思います。
社長様の思いをカタチにするために、照明やコンクリート打放しの風合いまで、施設のイメージを具現化するための時間と労力は惜しみませんでした。
プロジェクトに携わるメンバーのチームワークが非常によかったこともあり、様々なアイデアが浮かび、コンパクトで、無駄がなく、自然や環境と上手く向き合えた工場が実現できたと思います。