データセンター特集

既存データセンターのバリューアップを実現!

既存データセンターのバリューアップを実現!

日本データセンター協会 プレゼンテーションより

2011年2月17日に開催されたJDCC(日本データセンター協会)プレゼンテーションに当社も参加し、今回のテーマである「策定ファシリティ・スタンダードの具現化と、次世代ファシリティへの提案」について、大成建設株式会社 IT施設計画室 川口 剛志がプレゼンテーションを行いました。
テーマは「データセンターファシリティの紹介」で、3つのトレンド「コンテナ・モジュール」「外気冷房」「既存データセンターのリニューアル」についてご紹介しました。

  • JDCC:データセンター事業者と主要データセンター関連事業者により組織・運営
JDCC(日本データセンター協会)当社プレゼンテーションの様子
JDCC(日本データセンター協会)当社プレゼンテーションの様子

日本に適したコンテナ型データセンター「ネストクウラド」

必要なときに必要なユニットを構築できるコンテナ型データセンターを、土地代が高く法的規制が厳しい日本において実現するためには工夫が必要です。「ネストクラウド」では、多層化することで敷地を有効利用し、屋内にコンテナを置くことにより建築基準法を遵守し日本での実現を可能にしています。

コンテナについては2010年8月に国土交通省が、「内部に人が原則として入らないコンテナを活用した通信機器収容施設について建築物に該当しない設備機器として取り扱うことに関し周知徹底を図る。(特区第18次・地域再生第8次検討要請 抜粋)」と回答していますが、まだ自治体によって扱いに差があるようです。

海外においては倉庫のような大空間の建物の中に2段程度のコンテナ又はユニットを設置する例が増えてきており、日本においても敷地に余裕のある郊外ではこのような例が出てくるかもしれません。

省エネルギー・低環境負荷に対応する「外気冷房」

「外気冷房」は空調機を使用しないか、限定的な使用によりサーバーを冷却する方法です。情報機器以外の電力消費量を削減することによりデータセンター全体のエネルギー効率の向上を図ります。国内でも数社のデータセンターでその実施やコンセプトが発表されています。

大成建設でも外気冷房を全面的に導入し低環境負荷のデータセンターを実現した「石狩データセンター」をさくらインターネット株式会社様に提案し採用頂きました。このプロジェクトはPUE=1.11と日本トップクラスのPUE値だけでなく、日本で初めての寒冷地・大規模・外気冷房を本格導入するデータセンターとして注目されています。

石狩データセンター外観図 (1期棟:合計500ラック)
石狩データセンター外観図 (1期棟:合計500ラック)
全体図(最終8棟:合計4,000ラック)
全体図(最終8棟:合計4,000ラック)

現在計画地には原寸大のモックアップが組み立てられており各種の実験・データ計測に取り組んでいます。中間報告では想定通りの試験結果を得ており2011年秋の竣工に向けて自信を深めています。

既存データセンターの「リニューアル」

IT機器とファシリティのライフサイクルの違いにより、既存の施設の中には最新のデータセンターに求められる要件に対応できない建物も少なくありません。

例えば、

  • 電気容量や床耐荷重の不足
  • 空調設備の老朽化
  • ケーブルの混雑
  • ぜい弱なセキュリティ対策
  • 環境対策・省エネルギーへの未対応

などの課題を解決するためには既存データセンターをリニューアルし、バリューアップを実現することが求められています。

高機能化・省エネルギー化の最適化設計のみならず、データセンターの24時間365日稼動という特殊な条件を考慮し、運用を止めないで工事を実施する施工計画を提案します。そこでは設備機器のローリングにより機能を維持しながら機器の入れ替えを行う、振動・埃等を極力抑えるための養生や工法を選択するなど十分に配慮された計画としています。
大成建設は最新のデータセンターの新築はもちろん、既存データセンターのバリューアップなどお客様のあらゆるニーズにお応えします。お気軽にご相談下さい。

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