分離発注方式という発注形態の中で大成建設さんには、プロジェクトのまとめ役をしていただきました。短工期の中、そういう役割を大成建設ならお願いできるだろうという期待感もありました。
プロジェクト全体のチームワークが良くなるように、加藤氏（大成建設作業所長）にはリーダーシップを発揮していただきました。仕事面のみならず、クリスマスの現場のライトアップやお正月の餅つき大会の企画など、コミュニケーション面での配慮もしていただきました。そのお陰で現場の士気は高く、短期間のプロジェクトでしたが、大変雰囲気の良い、取り組んでいて楽しいプロジェクトでした。

また、2007年4月15日の日曜日に発生した三重県中部地震では、こちらが依頼をする前に、竣工真近のP6棟はもちろんのこと、既存の工場棟もくまなく点検・安全確認をしていただきました。
建物のプロの方にすぐにご対応いただけたのは、我々と同じようにこの施設を大事に考えていただけているという事だと思いましたので、大変嬉しかったです。
これからも施設に関する良きご相談相手となっていただけるように期待しています。

9ヶ月という工期は、かなり厳しかったので私自身も必死でした。
お客様には、工事期間中、工場内道路の使い勝手を工事最優先で考えて頂き、我々の仕事が進めやすくなるようにご協力いただきました。

設備・電気工事の分離発注という契約形態でしたが、プロジェクト遂行上、クリティカルパスを握っている我々建築担当会社の重要な責務として、各社をリードしながら進めさせていただきました。
短工期のプロジェクトでしたので、節目、節目を印象づけるように工夫しました。松下電工様の関係者の方々やプロジェクト担当各社の方々ともコミュニケ－ションが図れるように配慮し、イベントも企画しました。次第に現場の雰囲気も変わり、言いたいことを伝え易く、お互い助け合えるようになっていきました。

また当社内のバックアップ体制も万全でした。設計担当者は作業所との連携を密に取り、お客様の要望を目に見えるカタチにまとめてくれました。また営業担当者もお客様と現場の間に立ってきめ細かな対応をしてくれました。
工期通りに、無事故でお客様に引き渡すことができたのも、さまざまな面でお互い理解し合いながら協調できたからだと考えています。
工場が稼働し、松下電工様に満足して施設を使っていただけていることが何よりの喜びです。

時間的な制約が大きいプロジェクトでした。設備が他社な上、時間がないプロジェクトの場合かなり苦労するのですが、今回はプロジェクトとしてのチームワークが本当によかったです。
お客様の信頼もありましたが、現場がリーダーシップを発揮してきたので予定通り完成できたのだと思います。

設計としては、工場という単調な外観の建物になってしまうのを、どう見せるかということを考えました。「窓を多くとりたい」というお客様の要望もありましたので、引き違いの窓の配置をリズムよく並ぶようにし、建物にアクセントを作りだすことを実現しました。
設計変更の要請などいろいろあり、お客様も「本当に計画どおりに完成するの？」と思われていたところもあったようですが「明るくていい建物ができた。ありがとうございました。」と言っていただけたのは嬉しかったです。