医療法人新光会 生田病院

丘陵地に施設が分散配置
老朽化した病院を使いながらの全面改築

医療法人新光会 生田病院

お困りごと

老朽化した施設が、高低差のある敷地内に分散して配置されており、住宅も隣接している。
患者の方々の使い勝手や居心地、職員の環境を考えると、そろそろ改築を計画したいが、現状の敷地状況や病院を使いながらの改築は可能なのだろうか。また、医療法の改正に伴う新しい施設基準への対応、将来の変化への対応が可能な施設ができるであろうか。

成功事例

建設会社11社によるコンペにより大成建設に決定しました。コンペ段階から大成建設の設計部門や施工部門の担当者が病院周辺に何度となく足を運び、敷地特性を最大限利用した改築計画を検討しました。
患者の方々の療養環境・安全性をはじめ、職員の方の負担軽減への要望に応えていけるようなこれからの新しい精神病院のあり方を具現化した建物計画。
機能ごとに動線が分散されている現状を、安全で効率的な建替計画(ローリング計画)をご提案し、高い評価をいただきました。

メインアプローチ

ソリューション

  • ローコスト・短工期・周辺環境への考慮など、あらゆる条件をクリアするために、造成工事を少なくし、敷地の高低差を活用した計画を提案。
  • 入念な現地調査により安全で効率の良い効率的な建替計画(ローリング計画)の実現。
  • 外来→デイケア→サービス供給→入院患者と段階的にアプローチを分離し、プライバシーへの配慮と効率的な運用を実現。病棟の性格に合わせた階構成、機能的な平面計画と動線計画による、わかりやすく利用しやすい施設構成。
  • 眺望、日当たり、通風、周辺環境に配慮し利用者、職員、地域の皆様に喜ばれる快適空間の創造。
  • お客様の経営効率アップにつながる事業展開の提案。
  • さまざまな精神医療施設の実績から、施設内のガラスなどの材料選定や各種設備の工夫、セキュリティーの確保、災害時における避難等への配慮など、患者の方や職員の方が安心して利用できるように、細部にわたる気配りを提案。
外来待合ホール
食堂・デイルーム
食堂・デイルーム
4床病室
4床病室

大成建設担当者より

大成建設 設計本部 山内グループ 岡本 憲文

大成建設 設計本部 山内グループ 岡本 憲文

近年、「病院らしくない病院」「家庭的な空間の福祉施設」の考え方が定着していますが、大成建設ではさらに進んで「治癒に効果のある空間づくり」を目指しています。従来、精神病院では管理を優先して見通しのきく施設があたりまえでしたが、この生田病院では、患者の方々の人権やプライバシーに配慮してデイルームを小規模に分散配置したり、あえてスタッフから見えにくい場所を設けたりすることで、精神状態の安定に効果を発揮できる施設計画としています。

さらに、大きな吹抜けの“光庭”を病棟の中央に設け患者の方々が自由に歩き回ることができるデイルームや食堂を設置しました。そこからは、サンクンガーデンや緑豊かな周辺環境を眺めることができ、患者の方々が日常生活のなかで光や風、緑の香りなど自然の気配を感じられるようにするなど、積極的に治癒効果の期待できる施設づくりを心がけました。

工事概要

発注者 川崎市まちづくり公社
所在地 神奈川県川崎市
竣工 2006年3月
規模 RC造 地下1階、地上4階建て
延面積 8,372㎡
URL
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関連情報

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