神戸ポートミュージアム
WORKS
いきものとデジタルアートが融合する劇場型アクアリウム
神戸ポートミュージアムátoa(アトア)はアクアリウムを核にいきものとデジタルアートが融合する劇場型アクアリウムです。各展示ゾーンごとに特徴的なゾーンテーマを有し、そのテーマを形象するシンボリックな水槽で生物展示を行っています。
かつて倉庫街であった新港突堤エリアにおいて、開港150周年を迎えた神戸港の記念事業により、文化・商業・ビジネスなどの都市機能を集約する再開発の一環として建設が行われました。
大成建設のソリューション
大成建設で4館目の完全人工海水での水族館
átoaは都市型水族館/テナント型水族館に分類され、全水槽水量は約250トン(海水:約100トン淡水:約150トン)です。
この水族館のLSS設備の最大の特徴は、約100トンの海水すべてが人工海水という点です。水族館専用の人工海水の素を使用し、製材を溶解し、適正な濃度に調整する技術を採用しています。また、魚類系水槽のオーバーフロー水や逆洗排水を回収・再生し、海獣系水槽の補給水や逆洗水として再利用する、海水再生システムを採用しています。
国内最大のアクリル製球体水槽
代表的な水槽として、直径3mのアクリル製球体水槽(通称:AQUA TERRA)があります。このサイズの球体水槽は他水族館でも例を見ず、日本で最大級の球体水槽です。
球形状の水槽のため、ろ過循環システムの配管は全て水槽底部に納めています。配管類の施工の前に水槽を受ける土台を構築し、その土台の中に配管類を埋設、その後水槽を現地に搬入して据付を行いました。また、配管の流量調整用のバルブは二重床の中に納めており、観覧ゾーンから水槽を見た際に、これらの設備類が見えないように工夫をしています。







神戸の地形を建築に落とし込む
約100万年前から続く地殻変動によって生まれた六甲山地。大地が隆起を繰り返す一方、波や風雨により山肌が削られ、土砂が運ばれたことで現在の神戸の地形がつくられました。長年にわたる「隆起」と「浸食」というせめぎ合いから生まれた力強い造形を、建築形態として素直に表現しました。


工事概要
発注者 | 合同会社AQUART神戸 |
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所在地 | 兵庫県神戸市中央区 |
竣工 | 2021年7月 |
延面積 | 7,283.47m2 |
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