細やかなスケールの集積が生むリズムのある風景。

あいおいニッセイ同和損保 聖蹟桜ヶ丘センター

WORKS

花崗岩打込みPC板とアルミカーテンウォールで構成した外観損害保険会社のバックオフィスを建て替え、中高層階に全国各地の研修所を集約した複合施設をつくる計画。花崗岩打込みPC板とアルミカーテンウォールで構成した外観が、 複数の用途を統合し、多摩川のほとりの景観や郊外の駅前空間と調和する

過ごす時間をデザインする

1階エントランスホール前のピロティ
前面道路から13mセットバックし、歩きやすい環境とした1階エントランスホール前のピロティ。駅前空間と対峙する低層部は大きな開口と大判のPC板で構成した

「保険」とは「時間のデザインである」と捉え、低層階のバックオフィス、中間階の研修所など、いずれも高い集中力が求められる場で過ごす時間が、いきいきとしたものになる建築を目指しました。敷地上空の高圧電線を避けながら、まちへの圧迫感を軽減するために高層部をセットバック。どこでも自然光を享受できる内部空間とし、開口率を場所ごとに丁寧に調整することで、メリハリのある豊かな時間を過ごせる場をつくりました。

6階大研修室
最大3分割にできる6階大研修室。幅を狭くした開口の先に多摩川を望む
開放的な5階食堂
開放的な5階食堂。災害時には対策拠点となれる機能を備える
駅前空間に面した南西側全景
駅前空間に面した南西側全景。石の量塊と軽さを同時に感じる、新しい石張りの外装表現を試みた
眺望の良い宿泊室
変動する滞在者数に対応する、眺望の良い宿泊室
宿泊室と研修所の中間階にあるラウンジ
宿泊室と研修所の中間階にあり、ABW(Activity Based Working)の場となるラウンジ

建物構成図
複数の機能を積層した建物構成

不整形な建物形状を有する超高層免震建物の構造計画

周辺住宅地への圧迫感軽減と、事業性の最大化を両立させた不整形な建物形状に対し、コンクリート充填鋼管柱や斜め柱などを適所に配置し、剛性バランスの良い架構計画としています。また、大地震発生時には本建物が拠点となり、全国の保険対応業務を行うことができるように、事業継続性に優れた免震構造を採用しました。

6階大研修室のロビー
6階大研修室のロビー。有機的な壁面と北側からの安定した自然光が研修者を迎える。7階小研修室フロアや5階食堂とつながる大階段は、複数人が並んで会話しながら移動できる幅とした
階段見上げ
低層階の連絡階段見上げ。建物中央に配置し、上下階のオフィスをストレスなくつなぐ
あたたかみのある下がり壁
天然木で仕上げた、あたたかみのある下がり壁
構造ダイアグラム
多摩川対岸からの北東側全景
多摩川対岸からの北東側全景。1,400mm、900mm、450mmの3種類の幅のPC板が内部空間と連動したピッチで並び、リズミカルな表情をつくる

工事概要

発注者 あいおいニッセイ同和損害保険株式会社
所在地 東京都多摩市
竣工

2021年10月

延面積 25,507.27㎡
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