次の100年に向けた「寒冷地ZEB建築」。
古平町複合施設 かなえーる
WORKS

積雪寒冷地で快適性と省エネを両立する
北海道で初めて「ゼロカーボンシティ宣言」を行った古平町の庁舎建て替え計画。集会所や図書館等も集約し、町民に長く愛される施設を目指しました。外断熱工法のコンクリート壁柱で安定した温熱環境をつくり出し、埋設した配管に地中熱利用による冷温水を流して建物温度を調整。中間期はハイサイドライトが自然光や風を採り込み、建築・構造・設備が一体となった計画としました。運用後1 年の実績として79%の省エネ(Nearly ZEB*相当)を達成しています。
*Nearly ZEB =ZEB Ready(基準一次エネルギー消費量から省エネで50%以上の削減)の要件を満たしつつ、再生可能エネルギー等による「創エネ」により75%以上100%未満の削減を満たす建築物

南・西面の斜め壁柱間に太陽光発電ガラスを組み込んでいる

集会所の和室。 壁柱の打設に使った本実型枠を、
天井ルーバーとして再利用した

コンクリート壁柱内に埋め込んだ輻射冷暖房システム
外断熱工法で建物外周の断熱を図るだけでなく、内部空間の各所をコンクリート打放しとすることで熱容量を増やし、温度が変化しにくい計画としました。さらに外周壁柱内に冷温水配管を埋設し、冬でもあたたかな窓際の居場所をつくりました。また、寒冷地において有効な地中熱を、冷温水の供給やアースチューブによる外気負荷低減などに積極的に活用しています。


サーモグラフィーで壁柱の温度分布を確認





工事概要
発注者 | 古平町 |
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所在地 | 北海道古平郡古平町 |
竣工 |
2022年2月 |
延面積 | 3,887.03㎡ |
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