株式会社サンシャインシティ サンシャイン水族館

都心にある水族館を
“大人も子どもも楽しめる非日常空間”へと
リニューアルしたい。

株式会社サンシャインシティ  サンシャイン水族館

お困りごと

「サンシャイン国際水族館」の全館リニューアルを行い、大人も子どもも楽しめる水族館として今後も運営していきたい。

成功事例

株式会社サンシャインシティ様が管理・運営される大型複合施設「サンシャインシティ」は、池袋副都心における再開発構想の中で、地域の発展を担う核として1978年に誕生しました。
超高層ビル「サンシャイン60」をはじめ5つのエリアで構成されているサンシャインシティには、オフィスや商業施設だけでなく、展望台や水族館などのアミューズメント施設や、劇場、ホテルなどさまざまな機能が整っており、多くのお客様が来館されています。

サンシャインシティのアミューズメント機能の一つである「サンシャイン国際水族館」は、国内で初めて地上40メートルのビルの屋上にオープンした都市型水族館です。今後もたくさんの方に愛される水族館として進化しつづけるため、2010年9月~2011年7月にかけて全館のリニューアル工事が行われました。

館内最大の水槽「サンシャインラグーン」
館内最大の水槽「サンシャインラグーン」
屋外に設置されたドーナツ型水槽「サンシャインアクアリング」
屋外に設置されたドーナツ型水槽「サンシャインアクアリング」

株式会社サンシャインエンタプライズ カスタマーコミュニケーション部長 藤田 宗克 様

株式会社サンシャインエンタプライズ
カスタマーコミュニケーション部長 藤田 宗克 様

「サンシャイン国際水族館」は、2011年8月に名称を「サンシャイン水族館」と改めグランドオープンいたしました。
開館から33年のあいだ、累計3,500万人のお客様が来場してくださり、その間、営業を続けながら部分的なリニューアルを行ってまいりました。しかし近年、飼育や展示の技術が発達する中で新たな取り組みを行おうとする際、館内の部分的なリニューアルでは表現できないことが現れてきましたし、老朽化に対応する必要も出てきました。こうした背景から、はじめて全館をリニューアルすることになりました。

高層ビルの屋上にある水族館での工事でしたので、工事エリアの面積や階高、積載重量、また資材などの搬出入動線の確保など、さまざまな制約がありました。大成建設は、隣接するプラネタリウムや階下の事務所・店舗が営業している中での工事でありながら、困難な諸条件を一つ一つクリアし、私たちとともに新しい水族館を形にしてくださいました。

ソリューション

コンセプトは“天空のオアシス”

子どもから大人までターゲットを問わない魅力ある水族館をつくるため、多種多様な生き物の生命の営みを見せることを基軸に、まったく新しい非日常空間として
“癒し・安らぎ・くつろぎ”を提供する空間づくりを行いました。

「天空のオアシス」を施設全体のコンセプトに掲げ、来館されたお客様が、まるで南国のリゾートに訪れたような気分でリラックスして過ごせる空間を目指し、
プランニングを行いました。

屋外エリア

設計本部 建築設計第三部(水族館担当) 渕 清和

設計本部 建築設計第三部(水族館担当) 渕 清和

都心にいながらオアシスへ訪れたような雰囲気を感じる空間とするため、エレベーターホールから水族館の出口にいたるまで、館内すべてを南国リゾート地を思わせるデザインで統一しました。リニューアル工事の前と後で、誰もがあっと驚くほどの大きな変化を感じられるようなデザインを目指し、内装に用いる素材一つ一つの表情にもこだわりながら設計を行いました。

エレベーターホール
エレベーターホール

株式会社サンシャインエンタプライズ
カスタマーコミュニケーション部長 藤田 宗克 様

大成建設は、「お客様に非日常感をもっと味わっていただける空間をつくりたい」という私たちの思いを見事にデザインに反映してくださいました。
今回のプロジェクトがまだ構想の初期段階のころ、部門の垣根を越えて皆で「どんな水族館をつくりたいのか?」という視点で話し合う機会が欲しかったときに、大成建設のオリジナルインタビュー手法「T-PALET」を提案いただき実施いたしました。

私たちの思いを第三者の方に聞いていただき、筋道立ててまとめてもらうことで、皆が感覚的に思っていた「意識すべきことや課題」を洗い出し、「本当にやりたいこと、やるべきこと」を体系的にプロが検証する貴重な機会となりました。

水と緑ゆたかな3つの展示エリアで構成

新水族館では3つの展示エリアを設けてそれぞれにテーマを掲げ、「水の中」を感じる空間と「緑」を感じる空間をつくりました。

「大海の旅」─水族館1階(屋内エリア)

水量約240tを誇る館内最大の大型水槽「サンシャインラグーン」や、国内初となるクラゲトンネル水槽
「ふわりうむ」など、海の中をイメージさせる水槽展示がメインのフロアーです。

ふわりうむ
ふわりうむ

「水辺の旅」─水族館2階(屋内エリア)

森の中を流れる川など水辺をイメージした展示エリアです。
アマゾン川の流域やマングローブ域などに生息する生き物たちの姿を見ることができます。

大河アマゾン川
大河アマゾン川

「天空の旅」─マリンガーデン(屋外エリア)

南国リゾートを演出する植栽に囲まれた屋外エリアには、展示スペースのほかにパフォーマンスステージを併設。
新たに誕生した、地上約2mの高さ・直径8mのドーナツ型水槽「サンシャインアクアリング」では、アシカが空を飛ぶように泳ぐ姿を頭上に眺めることができます。

サンシャインアクアリング
サンシャインアクアリング

エンジニアリング本部 水族館ソリューション担当

個々の水槽の展示はもちろん、トータルでどのような水槽展示を行うかについて、サンシャインシティの関係者の皆さまをはじめ、水族館
プロデューサーの中村元(なかむらはじめ)氏、当社の設計・施工・エンジニアリングの専門部隊が一緒に検討を重ね、具現化しました。

国内には70ヵ所以上の水族館があり、そのうち約3割に大成建設が携わっています。水族館は飼育生物の生命維持に不可欠な施設ということで、補給水設備や循環水処理施設、水温調整設備、飼育空調設備などで構成される「生物飼育設備(LSS:Life Support System)」と呼ばれる独自の設備が必要です。
大成建設では実際に魚を飼育し、魚の生態研究をしてきましたので、建屋と生物飼育設備の一体化で水族館を作れます。ゼネコンでLSSを設計・施工できることは当社の強みです。

マイワシの展示水槽
マイワシの展示水槽
工事中の様子(足元には配置前の擬岩が見えます)
工事中の様子
(足元には配置前の擬岩が見えます)

株式会社サンシャインエンタプライズ
カスタマーコミュニケーション部長 藤田 宗克 様

水槽展示の計画では、お客様にまるで海の中に入ったような気持ちになって、生き物たちの自然な様子を見て感じていただけるよう、さまざまな工夫を凝らしました。その過程で、大成建設は私たちのやりたいことを実現してくれる提案をいくつも示してくださいました。

例えば、大型水槽「サンシャインラグーン」の計画では、館内の限られたスペースの中でより広く水槽のスペースを確保するため、横型のろ過機を採用してバックヤードの省スペース化の提案をいただきました。また、水槽の奥行を深く見せる工夫として擬岩の配置をシミュレーションするなど、「こういう風にできたらいい」という私たちの原案を具体化するために、私たちとともに調査・検証を重ねながら実現してくださいました。

工事概要

発注者 株式会社サンシャインシティ
所在地 東京都豊島区東池袋3-1
サンシャインシティ ワールドインポートマートビル・屋上
設計・監理 株式会社三菱地所設計、大成建設株式会社
施工 大成建設株式会社、サンシャインビーエス株式会社
開業 2011年8月
水族館延面積 7,765㎡
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関連情報

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