地域とお客様を「つなぐ建築」を実現

「美味しさつくり、笑顔つくり」をコンセプトに地域とお客様を「つなぐ建築」を実現
里山とつなぐ ─周辺の自然を工場敷地内に取り入れる
日本百名水である佐野の水系を、お菓子の製造や生活用水に採用しています。おとずれる人に無償で提供し、余剰水はせせらぎとして、庭のビオトープに活用。敷地内には「山の庭」「里の庭」「郷土の光庭」「水辺の庭」の4つの庭を設け、四季感ある地場植生を計画しました。





地域とつなぐ ─地域との交流の場、観光拠点として開かれた工場
お菓子の食べられる直販所や親子で菓子作りが楽しめる食育エリア、見学空間を地域に開放しました。庭園、列柱空間、縁側などグラデーショナルに内外を連続させることで和菓子工場に相応しい日本的な陰影の中に親しみある表情を生み出しています。定期的なバスツアーや小学生の社会科見学にも対応し、地域の観光拠点の役割も担います。

「和菓子作り体験教室」

出来立てお菓子コーナー
伝統をつなぐ ─伝統的和菓子づくりの道具をインテリアに採用
和菓子づくりの道具である木型や刷り込み板の紋様をサインやインテリアの主要要素として取り入れました。旧工場の資料棚に眠っていた希少で美しい木型をシンボルアートとして再生することで、従業員の愛着度と企業ブランドの向上を図っています。





株式会社あわしま堂 栃木佐野工場 工場長 森 章光 様
東日本の製造拠点として、建設された栃木佐野工場は、既存の工場とは一線を画す外観の工場となりました。一見工場らしくない和モダンな外観に、地域の方々が興味を持って頂き、あわしま堂を知ってもらえるきっかけとなってくれました。
現在では、直売所や工場見学通路など、地域の憩いの場として、地域の方々に幅広く利用して頂いております。
今後、今回の新工場建設によって、出来たつながりをより深く、継続できるように工場運営を行い、2期工場、3期工場建設へとつなげたいと思っております。

株式会社あわしま堂 代表取締役社長 木綱 德勝 様
当社の栃木佐野工場は関東進出の大きな足掛かりになる一大プロジェクトでした。当方の思い描いていたイメージ通り、いやそれ以上の設計をしていただき感謝しております。
生産システムをはじめ見学通路、食育ルーム、直売所、ビオトープに無料水飲み場など今までにない施設が出来たこと。そして工場には見えないような外観などいろいろと工夫をしていただきました。
大成建設様とのプロジェクトで一緒にお仕事が出来たことは大変有意義で楽しい期間でした。
素晴らしい出会いに感謝です。
工事概要
発注者 | 株式会社あわしま堂 |
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所在地 | 栃木県佐野市岩崎町3004番地 |
竣工 | 2015年12月 |
延床面積 | 12,880.67m2 |
URL |
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設計本部 建築設計第六部 平井 昌志
栃木佐野工場はあわしま堂様の東日本のさらなる販路拡大を目指す拠点作りのプロジェクトです。我々がお客様から頂いた条件は、「他に無いあわしま堂らしい施設、工場見学施設や直売所を設置してお客様をもてなす施設づくりと東日本の拠点工場」として3期までの青写真を求められました。
これに対し、我々設計のメンバーは、あわしま堂様に相応しい空間づくり、地域に愛される施設、働く人々にも愛着をもって貰える施設という課題を設定し、これを解決すべく「つなぐ建築」をコンセプトにそれぞれの5つのテーマと施設がつながりをもった新たな工場のスタイルを完成させました。
これには、建築・構造・設備分野のみならず、工場としての運用、衛生管理等はエンジニアリング本部食品チーム、物流機能の構築はエンジニアリング本部物流チーム、5つの趣きが異なる庭は環境本部サスティナブルソリューション部と連携を密に図り、当社の強みである総合力を結集して設計・施工を行い、あわしま堂様の期待に応える施設がここに完成しました。