「安全安心・省エネ・環境配慮」を追求した
拠点工場

ソリューション4:周辺環境への配慮
1.「自然との共存」
- スギを中心にもともと原生している森林を、敷地の50%の緑地帯として保存
- 工場からの排水は、地元自治体が定める基準(BOD20ppm以下)よりも更に厳しい自主基準(10ppm以下)を設けて管理

2.「音や臭いを自然環境に出さない!」
- 空調機器などは屋上に集約し、防音パネルで囲うことで騒音対策を徹底
- 工場を無窓化し密閉することで、製造エリアで発生する臭いが外に漏れないよう対策

ソリューション5:従業員が健全に働ける環境
1.「ぬくもりを感じる快適空間」
工場に隣接する事務所棟は、
- 重力換気システムによって自然の空気を建物内に取り込み、快適な室内環境を実現
- 白や木目を基調としたあたたかみのある内装で統一
など、働く人がリラックスでき、ぬくもりを感じられる空間を創出。


2.「豊かな自然を存分に感じられるように」
食堂や休憩ルームなどには大開口の窓を取り入れることで、周辺の豊かな景観を眺めることができ、自然の光を感じられる開放的な空間を実現。


ヨックモック様より
食堂などのある事務厚生棟は全体的にオープンなつくりとし、休憩時間などに従業員がそこで鋭気を養えるよう設計していただきました。憩いの空間として皆に親しまれています。

大成建設 エンジニアリング本部 長嶋 達也
今回の日光工場プロジェクトでは、当社の食品工場におけるエンジニアリング技術と、工場建設における設計・施工の実績が決め手となり、発注していただきました。
ヨックモック様は、以前からヨックモックHACCPという独自の品質管理システムを築き上げられ、既存工場で管理運営されてこられました。日光工場は、そのような運用に頼っていた部分を出来る限り排し、従業員の方々の負担を軽減するようなプランニングを実現しました。一方、人や物の移動に際しては、大きなゾーンの境界に設けた前室やパスルームの通過を徹底するなど、基本を守ることで異物混入対策を強化しています。
防虫・防塵といった異物混入対策の徹底や、フードディフェンスの観点からの厳しい入退場管理、缶詰工程における自動化など最新技術・ノウハウを採り入れている一方、両社で一年以上も検討を重ねたうえで、あえて採用を見送ったものもありました。
技術的に可能であっても、コスト、メンテナンス、他工程とのバランスなど総合的な観点から、現時点ではメリットが少ないという結論に至ったからでした。
私たちのそのような取り組み姿勢も、ヨックモック様からの信頼に結びついたのではないかと思っております。

大成建設 設計本部 古市 理
初めて現地を訪れた時に日光連山の美しさに目を引かれ、自然豊かな環境を顕在化するような建物を作ろうと思いました。
ヨックモック様からは「省エネ」「環境」というキーワードを提示いただき、CASBEE Sランクを目指してプランニングを進めました。ソリューションの一つである「重力換気システム」を採用する際には、現地の四季を通じた風向を分析し、最良の涼風が感じられるワークスペースの温熱環境を幾通りものシミュレーションを繰り返しながら検証しました。
設計のポイントとしては、ヨックモック様ならではの企業精神や運用方法と、日光という土地ならではの自然環境を融合させた建築を目指しました。日光工場がヨックモック様の新たな拠点工場として、この地域を牽引していく存在になっていくのだろうと思います。
工事概要
発注者 | 株式会社ヨックモッククレア |
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所在地 | 栃木県日光市土沢1852-1 |
竣工 | 2011年1月 |
延面積 |
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URL | https://www.yokumoku.co.jp/ |
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ヨックモック様より
もともと自然環境に存在しない音や臭いなどをできるかぎり外に出さず、環境に負荷をかけないよう強くお願いしました。エンジニアリング担当の方々が試行錯誤して実現した防音・防臭対策は、思っていた以上に効果を発揮しています