富山化学工業株式会社 第六研究所

国際競争力のある新薬を創出できる
研究環境整備を行いたい。

富山化学工業株式会社(現 富士フイルム富山化学株式会社) 第六研究所

建設の経緯

「老朽化した施設の建て直しが発端でした・・・」

富山化学工業様は“ライブサイエンスで健康文化を創造する”という企業理念を掲げ、新薬研究開発企業として世界が注目する成果を挙げています。

既存安全性研究施設が老朽化してきたこと、そして世界基準に対応したGLP(Good Laboratory Practice)研究施設が必要となってきたことから、新安全性研究施設建設プロジェクトがスタートしました。
しかしながら、打ち合わせを重ねるごとに、研究施設全体の将来構想に話が発展していきました。

「単なる建替計画で良いのか?・・・未来を見据えてグランドデザインを考える!」

医薬品市場のグローバル化に対応し、世界基準の新薬を安定的に創出するためにグローバルな視点を持ち、いろいろな発想や考え方を持って研究に取り組まなくてはならないという意識が富山化学工業様の社内で高まりました。
そこで、研究施設全体のグランドデザインを一緒に考えさせていただくことになりました。

その全体構想中の第一期工事として医薬品の安全性評価を行うための安全性研究施設「第六研究所」を建設することとなりました。
“研究者がのびのびと創造性を発揮できる環境づくり”という狙いは、この第六研究棟に具現化されています。

外観
外観

ソリューション

『T-PALET』を活用!!

平面計画では大成建設のニーズ分析手法である『T-PALET』を使い、研究所内の様々なポジションの方々にヒアリングを実施しました。このヒアリングから回遊性のある動線計画やホワイトボードウォールなどの多用なスタイルのコミュニケーションスペースが生み出されました。

コミュニケーションウォール(右壁全体がホワイトボード)
コミュニケーションウォール(右壁全体がホワイトボード)

ゾーニングが大切

以前の施設は、実験・研究・オフィスエリアとそれぞれの機能によって各階に分かれていましたが、新施設では、1階、2階の研究エリアは、安定した室内環境が求められるため開口部を設けない一方、2階のオフィスエリアは全面ガラス張りの大開口による解放的な空間を提供しました。

ワークステーション(オフィスエリア)
ワークステーション(オフィスエリア)

コミュニケーションの場を提供

このオフィスエリアはリフレッシュコーナーへ行く途中にコミュニケーションがとれる仕掛けを用意するなど、人がオフィス内で必然的に行動しなくてはならない延長線上に交流ができる場所をつくっています。

ミーティングゾーン
ミーティングゾーン

企業理念をファシリティ・デザインに息づかせる

施設内のサイン計画やインテリアは、富山化学工業の企業理念を反映した「活・創・健」の3つのキーワードに対応した3つのテーマカラーで統一しました。
また「活・創・健」をベースに、「H2O=水」をデザインワードとしたファシリティ・コンセプトを策定し、施設全体に企業理念が息づく空間を実現しました。

活創健コンセプト
活創健コンセプト

【1階】研究エリア

  • クローズドな構造とし、セキュリティレベルによって認証方式の違うシステムを導入
  • GLPに対応した安全試験施設
  • 清浄度クラスGradeB(クラス10,000)のクリーンルームを設置し、研究環境の安定化に貢献
  • 安全性試験施設では清浄度管理や室圧、気流方向、温湿度、騒音、照度等の管理基準を満足する設備にするとともに、室内外への臭気対策を徹底
  • 空調機「全熱交換機」の採用など省エネ化の実施
洗浄準備室
洗浄準備室
実験室
実験室

【2階】外周側に各種実験室、中庭に面した場所をオフィスエリアとし明確に区別配置

  • オフィスエリアは全面ガラス張り大開口による解放的な空間を提供
  • 回遊性のある動線、個人ワークとミーティングスペースを区分する明快なコーナーレイアウト
コーナーレイアウト
  • ひらめきが書き留められる壁面大のホワイトボードウォールを設置
ひらめきが書き留められる壁面大のホワイトボードウォールを設置

関連情報

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