坂本龍馬像

高知県桂浜に立つ
「坂本龍馬像」

坂本龍馬像

坂本龍馬像

月の名所として有名な高知県桂浜、ここには坂本龍馬の銅像が太平洋を望んで立っています。
坂本龍馬は司馬遼太郎氏の小説「竜馬がゆく」の主人公とされて以来、国民的人気を誇り、現在も年間100万人以上の方が龍馬像に会いに来ていると言われています。
1928年(昭和3年)に建立された坂本龍馬の銅像は、高さ8mの台座の上に立っており、この地を訪れた龍馬ファンはその堂々たる龍馬像を見上げ、「龍馬に会えた」という感動を覚えます。

桂浜
桂浜
龍馬像
龍馬像

建立から80年以上が経つ銅像ですが、立地条件は良くありません。夏は南国特有の陽射しを受け、銅像は高温となり膨張と収縮を繰り返し、また台風等の塩分を含んだ太平洋からの強烈な風雨、風波による振動が銅像に悪影響を与えます。
過去1983年、1989年に台座の補修や色調等の部分的な修復は施されてきましたが、1998年本格的な強化補修が行われました。
この本格的な補修に携わったのが、実は大成建設です。

坂本龍馬像を管理する高知市の関係者の方にお話を伺いました。

─1998年の龍馬像修復時、どんな状態だったかお聞かせいただけますか?

外から見て傷んでいるのはわかりました。普通ブロンズ像は室内にありますが、龍馬像の場合は太平洋の側にある上、夏は表面温度が80℃~90℃になる環境のなか吹き曝しで70年立っていた訳です。途中で簡単な修復は行ってきたようですが、やはり相当傷んでいました。ギリギリのタイミングで修復できたのではないでしょうか。

─特にどのような部分が傷んでいたのでしょうか。

建立当時の鋳造記録が不明でしたので、実際に台座から下ろしてみなければ像そのものについて解らないことが多いという状況でした。
龍馬像本体の高さは5.3m、頭からブーツの足先まですっぽり空洞でしたが、内側の方が非常に痛んでいました。像内部は鉄のボルトナットを使って締め上げてありましたが、鉄が腐食しボロボロに錆びている状態でした。

─修復は募金で行われたそうですね。

市民組織「龍馬像修復実行委員会」が発足し、「日本も龍馬も倒しとうない!!」というキャッチフレーズのもと、修復費用として五千万円を目標に全国で募金活動を開始しました。
私自身も龍馬の着ぐるみに入り、募金活動を推進しましたが、全国の龍馬会や民間企業の協力のもと目標金額を達成することができ、龍馬人気の高さを改めて実感しました。

龍馬像の修復工程

1999年1月20日 修復工事スタート
1999年2月12日 龍馬像本体を台座から初めて外し、特設の修復台へ移動
1999年3月11日 修復台から高さ8mの台座の定位置に戻る
1999年3月28日 完成

─龍馬像の修復はかなりタイトなスケジュールだったのですね。

そうですね、大成建設の方は苦労されたと思います。
こんなに大きな銅像を下に下ろすのは日本で初めてだったと思いますし、龍馬像に対する全国の方々の思いが集まり、注目も高かったので、職人の方も含め、非常に大変だったと思います。

修復期間中は、せっかく龍馬に会いにきた観光客をがっかりさせないように、急遽「龍馬にもっとも大接近 龍馬展望台」を設け、龍馬の顔を間近で見えるようにしましたが、そういった段取りもスピーディに進めていただきました。

龍馬像工事中
龍馬像工事中

─工事全体を通して印象深いことは、どんなことでしたか?

当時は「予定通り完成させる!」という思いが強く、とにかく忙しかったです。節目節目でいろいろありましたが、工事に携わった者全員が龍馬像を修復させるという志を持って取り組んでいたので、コミュニケーションがとても良かったです。

現在も時々、龍馬像を見に行きますが、修復後の姿のままおいでになるので、今になってよくやったなと実感させられます。

─11月15日は坂本龍馬の生没の日ですが、何かイベントなど行われていますか?

毎年この時期に行っている「龍馬に大接近」という企画は今年も盛況でした。
龍馬像と同じ高さの特設展望台を建てて、日頃は見あげるだけの龍馬像を間近で見ることができ、とても好評です。

高知市 担当者:金子一郎様(左) 島村英司様(右)
高知市 担当者:金子一郎様(左) 島村英司様(右)
龍馬像
龍馬像

─それはいいですね、龍馬像の顔をもっと間近で見たいです。

そうですね、是非また高知へ来てください。
高知市内には坂本龍馬関連の施設が数多くあり、「高知市立 龍馬の生まれたまち記念館」が龍馬生誕地の近くにあります。また「龍馬を育てた道」をテーマにした散策コースのパンフもご用意しています。
毎週日曜日には500店舗以上出店し、300年以上の歴史を誇る「日曜市」も開催されています。高知は鰹が有名ですが、おいしいお酒や食べ物も沢山あります。
是非遊びにいらっしゃってください。

─本日はありがとうございました。

坂本龍馬と大成建設は縁が深い?!

高知市上町にある当社の高知営業所は、実は「坂本龍馬生誕地」の真向かいに位置しています。
また、今回ご紹介した坂本龍馬像以外にも、『りょうまスタジアム』、『高知龍馬空港ターミナルビル』など“龍馬”の名が付いた施設の建設に携わってきています。

龍馬生誕地
龍馬生誕地
りょうまスタジアム
りょうまスタジアム
高知龍馬空港
高知龍馬空港

そして、坂本龍馬像のすぐ隣に建っている『高知県立 坂本龍馬記念館』もその一つです。

記念館外観
記念館外観

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