サッポロファクトリー

サッポロビール発祥の地にある複合商業施設(後編)

地図サッポロファクトリー

サッポロファクトリー開業20周年を目指して

「サッポロファクトリー開業20周年を目指して!!季節ごとの楽しみに出会える「街」へ」
サッポロ都市開発株式会社 サッポロファクトリー営業部 大津 大吾 様

私はサッポロファクトリー内にある商業テナントの店舗運営と管理全般に携るほか、サッポロファクトリーの来館者の利用動向調査やニーズの把握、プロモーションやイベントなどマーケティング業務を行っています。

昨年の年間来館者の約620万人様のうち、市内のお客様と観光でいらっしゃるお客様の割合はおよそ7:3になり、お客様層としては、お子様連れなどご家族でいらっしゃる割合が最も多く、女性のお客様も増えています。

サッポロ都市開発株式会社 サッポロファクトリー営業部 大津 大吾 様
ジャンボツリーの装飾アイデアを市民の皆様に募りました
ジャンボツリーの装飾アイデアを
市民の皆様に募りました

また、サッポロファクトリーを訪れる方の多くは、アトリウム内で開催されるイベントを楽しむためにいらっしゃったり、お買い物や映画を楽しまれたりと自分なりの楽しみ方を求めてご来場いただいているようです。

4年後の2013年はサッポロファクトリー開業20周年にあたり、札幌市に根付いた地元に貢献する施設として、今後も新しい価値を創造していくために全社員が一丸となってブランドを強化していきます。今後も大成建設さんと協力して歴史と伝統ある企業ブランドを守り、サッポロファクトリーにしかない魅力をより活かして、札幌市の地域貢献に寄与していく意識で我々は頑張っていきます。

長い歴史の片鱗を受け継ぐサッポロファクトリーには、「北の・あたらしい・くらし」を提供していくというコンセプトが今でも根付いており、時代とともにお客様のニーズを汲み取りつつ最適な“あたらしい・くらし”の提案を、北国の人々へ発信し続けています。

ショッピングやグルメを楽しんだり、体験型工房で郷土工芸にチャレンジするのも良いですし、歴史的建造物に想いを馳せながらサッポロビールを味わうも良し・・・色々な要素を兼ね備えるサッポロファクトリーには、型にはまらない自由な楽しみ方が満載です。 皆さんも、自分なりの楽しみ方を見つけに訪れてみてはいかがですか?

インタビュー

サッポロ都市開発株式会社OB 藤澤 和夫 様
サッポロ都市開発株式会社OB藤澤 和夫 様
恵比寿ガーデンプレイス株式会社 北海道事業部 林 秀行 様
恵比寿ガーデンプレイス株式会社
北海道事業部 林 秀行 様
サッポロ都市開発株式会社 経営管理部 吉田 建樹 様
サッポロ都市開発株式会社 経営管理部 吉田 建樹 様

─開業から17年ですが、現在のサッポロファクトリーをどのようにご覧になりますか?

藤澤様:
赤煉瓦建築群とアトリウムが調和して大変良い空間に育っていると思います。オープン当初からファクトリーファンを増やす取り組みを様々に行っておりますが、実を結んできているのではないでしょうか。

林様:
昨今になってサッポロファクトリーの周辺地域にはマンションが立ち並び、人口も著しく増加してきています。プロジェクトの構想の一つである「創成川より東地区の活性化」の起爆剤としても役割を果たせてきているのではないかと自負しています。

「やじうまトンネル」 工事現場の見学やPRイベントに参加された方々によって描かれたプレートが地下通路トンネルに貼ってある
「やじうまトンネル」 工事現場の見学や
PRイベントに参加された方々によって描かれた
プレートが地下通路トンネルに貼ってある

吉田様:
市内に根付いた施設に成長し、道内の認知度も高いと思います。来館者数のうち、市内や市内近郊から月に一度以上お越しくださる方は半数にのぼり、地域貢献につながる仕組みを築けてきていると思います。

─藤澤様と林様は当時の再開発プロジェクトに参加されていたそうですが、どのような業務に携わっていらっしゃいましたか?

藤澤様:
プロジェクトとして企画が固まった頃に設計部長として担当することになりました。例えば動態保存する赤煉瓦部分をどの程度残すかなど、練られた設計図書の内容をより細かく取捨選択して形にしていく作業に携わりました。
プロジェクトに係ったスタッフ全員にサッポロファクトリーを絶対に成功させるという意気込みが漲っていましたね。
大成建設さんは些細な疑問でも即座に徹底解析してくださり、様々な知識や技術を提供してくださいました。設計・施工技術が一体となって初めて本物が残るのであり、我々と一緒になって頑張ってくださったことに感謝しています。

林様:
主にサッポロファクトリー内のテナントの誘致を行っていました。プロジェクトの進行を別の立場で見ておりましたが、赤煉瓦建造物の保存に大変な技術と労力が費やされていた記憶があります。

─本当に多くの人々の協働によって実現されたのですね。
皆様にとって、サッポロファクトリーとはどのような存在でしょうか?

藤澤様:
我々社員の夢が詰まった施設ですね。プロジェクトを進めている間は夢と現実の狭間で辛いことも多々ありましたが、非常に楽しく取り組めました。大成建設さんにとっても、夢を追えたプロジェクトだったと思います。

林様:
私も楽しく携わることが出来ました。古き良き時代と現代を調和させた外観や構造が貴重な場所として、今後も皆様に愛されて欲しいです。

吉田様:
サッポロファクトリーの建つ土地は、サッポログループ発祥の地であり、私達にとっては特別な土地です。第一製造所を生かした施設自体にも社員の思い入れは強く、収益の重要性以上に私達の心の支えとして、グループでしっかり管理・運営をしていきます。その上でも、いつまでも堅実で美しい建物を維持していくため、大成建設さんのお力添えを頂きたいと思っています。

左より 藤澤様、吉田様、林様
左より 藤澤様、吉田様、林様

─どうもありがとうございました。

当時のプロジェクトを振り返って

大成建設OB 設計本部 町井 充 氏(当時:設計部長)

サッポロビール株式会社様のプロジェクトチームの一員として、企画から竣工まで没頭することができた得難い経験でした。当時「多角経営」を目指し都市再開発を経営のもう一つの柱として位置づけていたサッポロビール株式会社様の、新しい分野への挑戦姿勢に圧倒されたのを覚えています。

商業的目的が優先する大規模プロジェクトが行われる中で、チームの共通目標は「世のため人のため」であり、そうすることで最終的には事業が成功するという確信がありました。建築としてやるべきことを具現化した上で、中での事業を厳選し、札幌市民にゆだねることができたと思います。

大成建設OB 設計本部 町井 充 氏(当時:設計部長)

プロジェクトにおける役割は事業をつめていく中でリアルタイムに建築の検討を行うことであり、設計チームが参加してからは事業計画に対応する計画案をシミュレートし、月1回を超えるペースで変化する事業計画に対応して20以上の計画案を作りました。

コンセプトワーキングでは、計画のスタディをつうじて企画マン、技術者、デザイナー等非常に多くの人々と議論をたたかわせました。コンセプトの共有と企画、設計、施工が参加する全体会議の開催は、多くの関係者のベクトル合わせに非常に有効であったと思います。

竣工後もよくサッポロファクトリーを利用しますが、当初は嫁がせた娘に会うような寂しさもありました。特に冬場のふぶきの中でアトリウムの開放空間を楽しんでいる札幌市民を見るのはおおきな喜びです。

他の都市と異なり明治に開発された札幌にとって、赤レンガ建築群は歴史の原点を象徴するものとして特別な意味を持っています。動態保存をした歴史的建造物も含めてサッポロファクトリーが今後も札幌市民のランドマークとして生き続けることを願っています。

1993年 第6回札幌市都市景観賞を受賞
1993年 第6回札幌市都市景観賞を受賞

関連情報

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