東京国際大学 池袋キャンパス

SPECIAL INTERVIEW
理事長・総長 倉田 信靖氏

東京国際大学 池袋キャンパス 東側外観
東京国際大学 池袋キャンパス 東側外観

東京国際大学について

1965年、「真の国際人の養成」を理念に掲げて創学された東京国際大学。
グローバル教育機能を高めるべく、2023年、東京・池袋に新キャンパスを開設しました。

卒業生が理事長・総長を務める倉田信靖氏に、本プロジェクトに込められた想いをお伺いしました。

写真左:学校法人東京国際大学 理事長・総長 倉田 信靖 氏 写真右:大成建設 営業推進・ソリューション本部 プロモーション室 宮内 佑斗(卒業生)
写真左:学校法人東京国際大学 理事長・総長 倉田 信靖 氏
写真右:大成建設 営業推進・ソリューション本部 プロモーション室 宮内 佑斗(卒業生)

 

─新キャンパス開設の地に、池袋を選定された理由をお聞かせください。

本学は創学以来、約60年にわたる歴史の中で、100ヵ国を超える留学生を受け入れ、世界の最先端の学術研究、教育を展開してきました。昨今特に留学生の割合が増えており、名実ともに国際大学としてのさらなる飛躍を遂げるため、人や企業、情報が集中する都心キャンパスを構築することが、長年にわたる本学の宿願だったのです。

しかし東京であればどこでもよかったわけではありません。大学が新たな土地に出てゆく時、もっとも重要なのが「地域との一体感」です。新キャンパスが風景に溶け込めなければ、地域の方々の協力は得られません。今回は偶然にもサンシャインシティ隣接地の造幣局跡地が再開発されることになり、本当にさまざまな出会いに恵まれ、本学の企画提案が採用されました。大成建設さんにも協力いただいて、このビジネス・芸術・文化が融合する国際都市である池袋にふさわしいキャンパスをつくることができたと思います。埼玉の川越・坂戸キャンパスとも電車1本でつながっていますので、今後はこの3拠点を連携させながら、広く国際社会から信頼され、世界の名だたる大学に並び立つ教育機関として、さらなる進化を目指してゆきます。

 

─当社をご選定頂いた理由はどのような点からだったでしょうか?

これもまた、今回恵まれたご縁の1つだったと思います。大成建設さんがさまざまな建物をつくられているのを日頃より拝見し、非常に「手堅い」お仕事をされていると感じていました。そして創業者である大倉喜八郎は、私が尊敬する先人の一人です。明治期の偉大な実業家であると同時に、「公に奉仕する」という理念をもった人でもありました。例えば明治維新後、日本古来の仏像や伝統的な美術品が失われつつあった状況に危機を感じた大倉は、私財を投じて「大倉集古館」を創設しました。これは日本近代経済のリーダーに不可欠な素養であり、そのDNAが今も息づいている大成建設さんになら、今回の一大プロジェクトを信頼してお任せできると思いました。

実際、工事途中に何度か現場に伺いましたが、いつも清々しい空気感に包まれており、大変に感心しました。これだけの大工事にも関わらず、隅々まで掃除が行き届き、整理整頓されており、みなさん気持ちよく挨拶をしてくださいました。こんな工事現場は長い人生でも初めてで、大成建設さんのこの現場に対する心意気を感じて嬉しく思いました。

卒業生のインタビューに親身に応える倉田 信靖 氏
卒業生のインタビューに親身に応える倉田 信靖 氏

 

─隣接する防災公園の風景と連続しつつ、アカデミックな空間性を確立した、新しい都市とつながる「ステージ型キャンパス」の設計コンセプトは、いかがでしたでしょうか?

明治維新で活躍した思想家たちが好んだ「英雄が興る処 地形善し」という言葉があります。英雄が意識を確立するには、優れた地理や環境が欠かせないということです。武蔵野台地の東端に位置する池袋一帯は、都心部の中でも高台にあります。「ステージ型キャンパス」は、教育や研究に専念できる環境を整えていただいただけでなく、この高台の利点を見事に組み込んでいただいたものであると思います。建てられる建物の高さに制限がある中で、地下を掘るという手もありましたが、最終的には地下階を設けず、22階すべてのフロアが視野の開けた、非常に見晴らしがいい建物ができあがりました。慎重な設計をしていただいたと感じています。

各フロア、すべての教室・研究室の内装についても、大成建設のみなさんと1つ1つ吟味して、選びました。世界から集まってくる留学生、研究生、教員が活動する場にふさわしい色づかい、デザインとは何か、数週間に1度、時には毎週、数時間じっくり検討を重ねました。さまざまな意見を集約するのは簡単なことではありませんでしたが、大成建設さんが誇る設計力、ノウハウすべてを注ぎ込んでいただいたと思います。

 

─今後のキャンパス計画、将来の構想などを伺わせてください。

夢はたくさんあります。こうして念願叶って「器」が完成したわけですが、「仏造って魂入れず」になってはいけません。そこに何を盛り込んでいくか。私はもちろん、あとに続く方々や、教職員全員の責務であり、常に心がけて行動しなければなりません。

私たちの使命は、国際社会が求めるグローバル人材を育成することです。それは語学力や学力だけでなく、先ほど申し上げた通り、「公」に貢献する心をもった社会人です。国内のみならず、世界全体、ひいては人類の発展に貢献できるような、真の国際人を輩出する大学になっていってほしいと思っています。私たちも、池袋・川越・坂戸キャンパスが一体となって教育改革を推進してゆきますので、宮内さん含め卒業生のみなさんも、ぜひ世界をステージに挑戦していってください。大いなる活躍を期待しています。

インタビュー風景

倉田 信靖 氏 プロフィール

1937年生まれ。大東文化大学教授。同大学名誉教授。日本学術振興会学術専門委員。マスコミ総合研究所理事長として活躍。『公徳の国 JAPAN』『王陽明全集』(共著) 『李綱文集』『三事忠告』『吉田松陰』(明徳出版社)、『連戦』(早稲田出版)等、著書論文多数。ウィラメット大学名誉人文学博士。現在、一般財団法人昭和経済研究所理事長、学校法人敬心学園理事・会長等を兼務。2009年9月より学校法人東京国際大学理事長・総長に就任。2021年秋の叙勲において旭日中綬章を受章。

工事概要

発注者 学校法人東京国際大学
所在地 東京都豊島区
竣工 2023年5月
延面積 35,896.45m2
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